第23番 卯子酉神社

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縁結びの渕主に男女願かけ

 『遠野物語』に、社殿のそばの小池には、片葉の芦が生じる。昔はここに大きな渕があって、その渕の主に願をかけると、不思議に男女の縁が結ばれた。という話しが出てくる。この渕は、近くを流れる猿ケ石川が、蛇行してここを流域にいたときの跡といわれ、いまは面影を尋ねるのみ。
 卯の使え神文殊菩薩、同様に子の先手観音、酉の不動明王を合祀したが、のちに住吉大神、大国主大神、大鷲と大神に改めた。以前は、旧四月八日の例祭日だったが、五月八日に変
わった。
 遠野の大商家に奉公した人が、のれん分けし文中年間(一八六一―一八六四)、普代村にある卯子酉神社(現鵜鳥神社)から分霊、勧請したという。明治維新後、鵜鳥神社と改めたが、縁結びの「うねどりさん」の名称で慕われ、今でもなお、そう呼び続けられている。粋な計らいをする神頼みに、若いカップルの姿が見られる。

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