第20番 荒川駒形神社

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荷を運ぶ駄賃付けが頻繁に

 駒形神社には、数多くの絵馬が奉納されているが、その中でも珍しいのが、社務殿に掲げている千匹馬の扁額。いうまでもなく馬の守護神で、「荒川のお駒さま」と呼ばれている。例祭日は、旧一月一六日と四月八日。この日は遠く市外からも、多くの参詣者があった。昔川井、宮古方面には、この地を経由するのが一般的で、馬の背で荷を運ぶ駄賃付けが、引きを切らなかった。往き帰りに神社の前で立ち止まり、人馬の安全を願ったという。
 遠野地方では、馬は貴重で、家族の一員として生活していた。馬が病気になったりすれば、一家の生命や暮らしに多大な影響をもたらした。ここの境内には社殿に向う参道に、いくつもの鳥居が並び、いかに多くの信仰を集めたかが伺える。いまは腐食し傾いて、ただ往時を偲ぶのみである。

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